2012.07.15

【体操】大舞台を前にしても田中理恵が自然体でいられるワケ

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by (c)Wataru NINOMIYA/PHOTO KISHIMOTO

五輪を前にしても気負うことなく、リラックスした表情を見せる田中理恵。 4月の日本選手権個人総合で初めて頂点に立った田中理恵は、5月のNHK杯でも安定した演技を披露。高い実施点(演技のできばえを評価するEスコア)を出して、個人総合初優勝を飾った。この2大会で争われた五輪代表選考は、ダントツの首位。文句なしで、初の五輪切符を手にした。

 23歳で初めて日本代表入りした田中は、現在25歳。10代半ばでピークを迎える選手が多い女子体操選手としては、異例の遅咲きである。今回のロンドン五輪女子代表メンバーの中ではもちろん最年長。日本女王でもあり、本番では日本女子チーム主将の重責を担うことになった。

 大役を任されて挑む、初めての大舞台。開幕を目前にして、田中の緊張感は増していると思われた。だが、公開練習に臨んだ彼女からはピリピリしたムードは一切感じられなかった。いつもと変わらぬ落ち着いた表情を見せていた。

「五輪のプレッシャーは、できるだけ考えないようにしています。普段の生活や気持ちも変えずに、ユニバーシアードや世界選手権と同じだと思って、いつもどおりの自分でいられるように心がけているんです。以前は練習で調子が悪いと、家に帰ってからもへこんでいたんですけど、今は練習が終わったら、体操のことは一切考えないようにしているんです。去年の冬からそうやって、イライラしないで平常心を保つことを心がけています。だからここ半年間は、一度もイライラしたことがないんですよ」

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