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「今回は泣かないで滑りたい...」 村主章枝はトリノ五輪で涙をこらえた (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi

【全力を出しきるものびなかった得点】

 2日後のフリーは、SP上位3人の優勝争いが注目されたが、コーエンは3連続ジャンプを予定していた最初の3回転ルッツで転倒し、連続ジャンプの予定だった3回転フリップもステップアウトで両手をつくスタートになった。そのあとは丁寧な滑りで後半に連続ジャンプを跳びリカバリーしたが得点をのばせず、合計は183.36点。

 つづく荒川は、最初に予定していた3回転ルッツ+3回転ループと3回転サルコウ+3回転トーループをともに3回転+2回転に抑えて丁寧な滑りに徹した。後半の3回転ループが2回転になるミスは出たが最後の3連続ジャンプも決め、スパイラルとスピン3本はすべてレベル4にして合計191.34点にしてトップに立った。

 そのあと村主はセルゲイ・ラフマニノフのピアノ曲に乗り、力強い滑りで3回転ルッツ+2回転トーループ、3回転フリップ、3回転サルコウを着実に決めた。後半の3回転フリップからの連続ジャンプが2回転+2回転になり、最後の3連続ジャンプも連続ジャンプにとどまったが、全力を出し尽くし、大きなミスもなく滑りきった。

 コーエンを上回りそうな期待を抱かせたが、村主の得点は合計175.23点にとどまった。その得点を見て驚いた村主は、涙を必死でこらえるような表情だった。

 最終滑走のスルツカヤは連続ジャンプが単発になり、3回転ループの転倒もあったが、3位を堅守。村主は、総合4位に終わった。

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