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イリア・マリニンが「僕に一番似ている」と言う日本選手とは? 王者の夢は「フィギュアスケートを大人気に」 (2ページ目)

  • 野口美恵●取材・文 text by Noguchi Yoshie

【フィギュアスケートを大人気のスポーツにしたい】

ーー今回のGPファイナルは、ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪を目指す新しい世代が集結しました。

 ここ1、2年で新しいスケーターが次々と出てきて、またスケートは盛り上がりつつあるところだと感じています。それはとてもうれしいことです。僕の目標のひとつは、フィギュアスケートを大人気のスポーツにすること。そのためには僕たちの世代のスケーターが、技術や表現、それぞれの得意なことで演技を盛り上げていくことが大切だと思います。

ーー特に今回のGPファイナルは個性的なスケーターが集まりました。日本選手についてはいかがですか?

 今回はとても個性的だったと思います。日本選手とはアイスショーでも一緒になりますし、仲がいいです。(鍵山)優真はきれいなスケーティングと、スピード感があって、柔らかな滑りがあります。(佐藤)駿は、回転速度が速くてきれいな回転軸のジャンプを跳びます。ジャンプの跳び方は僕に一番似ている選手で、4回転ルッツはすごく上手だと思います。

ーーその他の国の選手も素晴らしいスケーターばかりでしたね。

 ミハイル・シャイドロフ(カザフスタン)はこの前の試合でトリプルアクセル+4回転トーループを決めたし、今回はトリプルアクセル+オイラー+4回転サルコウをやりました。どちらも史上初です。今回は出ていないけれど、アダム(・シャオ・イム・ファ/フランス)もバックフリップをやって観客を盛り上げています。みんなが、氷上で「自分だけの人間」になり、存在しています。それを僕は本当に尊敬しているし、この時代にこのメンバーでスケートを盛り上げていけることが、楽しくてたまらないです。

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