村元哉中&髙橋大輔組が振り返る結成からの道のり。今後は「まだまだもっといい景色を見たいなという気持ちがある」 (4ページ目)

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

【にじみ出る来季への思い】 

 来季以降の競技続行については、互いに言葉をにごす。アイスダンスはふたりで行なう競技であり、趣味ではなく世界と戦う以上はふたりが同じ意思や考え方を持ち、同じ方向を向いてやる覚悟が必要だ、と。だから世界選手権が終わった時点で、もう一度しっかり話し合って決めたいし、続けるとしても一年一年と考える、と。

 だが、髙橋の言葉の端々には、来季への思いも漏れ出している。2023年の世界選手権はさいたま市での開催。「僕自身、シングル最後の五輪だったソチ後の世界選手権はさいたま開催でしたが、脚の故障で出場することができなかったという、まだちょっと悔いが残る思い出もあるので......」と話す。

 また今シーズン、村元と髙橋は小松原組について「ライバルとして競り合うことで互いに成長することができた」と話す。髙橋は「世界選手権の枠取りという部分でも、2枠取って帰ってこられたら2023年には一緒に世界選手権という場に立てるかもしれない。そういう意味でも僕たちは世界選手権を、精一杯頑張りたいです」と口にした。

 四大陸選手権や世界選手権だけではなく、来季への期待もある村元・髙橋組の演技は、もう少し見られそうな予感もさせた、全日本選手権後の一夜明け会見だった。

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