2019.11.04

本田望結も奮闘。フィギュアスケートの次代を担うジュニア女子の争い

  • 小宮良之●取材・文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 坂本清●撮影 photo by Sakamoto Kiyoshi

 会場の外では、選手がそれぞれウォーミングアップを入念にしていた。マットを敷いて体幹トレーニングや柔軟体操をしたり、短いダッシュを何本も繰り返したり、イヤホンで外界と聴覚を遮断し、ジャンプの入り方を確認する。どれも不安を振り払い、自らを鼓舞するかのようだった。

 リンクが、彼女たちの”舞台”だ。

 この日、その舞台の主役に躍り出たのが、中学3年生の河辺愛菜(関西大KFSC)だった。冒頭、3回転ルッツ、3回転トーループの連続ジャンプでGOE(出来ばえ点)もしっかり獲得。その後のジャンプも、3回転ループ、ダブルアクセルを成功し、ポテンシャルの高さを示した。64.18点は立派な数字だ。

「(近畿選手権)ブロックより点数が上でよかったです。自分が思ったよりも上で。ループは軸が斜めになって降りてしまったんですが、6分間練習ではパンクしてしまっていたので、それが出なくてよかったです」

 河辺は声を低く抑え、丁寧に自分の言葉で説明した。そして次の日のフリーに向け、意欲的だった。日本のトップスケーターが武器にしてきたトリプルアクセルを、プログラムに入れる準備もあるという。