フィギュア四大陸展望。注目は宇野の300点超えと日本女子の表彰台独占 (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 そんな状態ではあるが、世界選手権で、羽生結弦やチェンとの優勝争いに加わるためにも、ここで300点超えを果たしておきたいところだ。

 その宇野に迫る力を持っているのは、全米選手権で284.01点を出して2位になったヴィンセント・ジョウ(アメリカ)だろう。SPでは最初の4回転ルッツが回転不足と判定されながらも、公認自己ベストの77.46点を大きく上回る100.25点。

 また、全米のフリーでは4回転ルッツ+3回転トーループを決めているだけに、歯車がうまくかみ合えば爆発する可能性がある。

 そのほか、GPファイナル3位のチャ・ジュンファン(韓国)やキーガン・メッシング(カナダ)に加え、全米では4回転なしで273.08点を出して3位になったジェイソン・ブラウン(アメリカ)もいる。もちろん、日本勢の田中刑事と友野一希が表彰台争いに加わることにも期待したい。

 今季「練習ではできていることが試合でできない」と悩んでいる田中は、2シーズン目になって完成度を上げてきているSPの『メモリーズ』をノーミスで滑って勢いと自信をつけることが必要だろう。また、ジャンプが決まらない試合が続いている友野は、彼らしいノビノビとした滑りを取り戻すことが課題と言える。

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