2018.03.24

「靴」に苦しむ日本勢。世界選手権
3枠ゲットへ、宇野昌磨も波乱含み

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 能登直●撮影 photo by Noto Sunao

 イタリア・ミラノで開催中の世界フィギュアスケート選手権は、平昌五輪で優勝した羽生結弦、同3位のハビエル・フェルナンデス(スペイン)が欠場したため、同2位の宇野昌磨が優勝候補と目されていた。

右足の状態が万全じゃない中、世界選手権SPで5位となった宇野 しかし、宇野は3月22日のショートプログラム(SP)で、1位のネイサン・チェン(アメリカ)と7.68点差の5位発進(94.26点)となった。他の日本勢は、友野一希が11位で田中刑事が14位。来年に日本の埼玉で行なわれる世界選手権で3つの出場枠を確保するためには、上位2人の合計順位が「13」以内にならないといけないため、日本は厳しい状況に追い込まれたと言っていい。

 エースである宇野の不調の原因は、平昌五輪後に新調した靴にある。なかなか足に合わないまま練習を重ねたことで右足甲に痛みが生じ、20日夜のメインリンクでの公式練習では、5分ほどでリンクから上がってスタッフに背負われながらホテルに戻った。

 大会に出場できるのか心配する声もあったが、日本スケート連盟の小林芳子フィギュア強化部長は、「念のために病院で診てもらったが、骨折はしていないという診断だった。本人も安堵している」と説明した。

 宇野本人は、「(状態が)よっぽど悪くなければ欠場は考えていませんでした。ただ、メインリンクの公式練習を途中でやめた時は、さすがに『もしこのままの状態が続いたら、出ることによっていろんな人たちに恥をかかせてしまう』と思い、ちょっとだけ欠場も頭をよぎりましたね。それでも、次の日の午前は滑ることができたので」と、出場までの経緯を明かしている。

 欠場は免れたが、それでもSPのジャンプ構成はレベルを落とした。4回転ジャンプは冒頭に跳ぶ単発のトーループだけにし、後半のコンビネーションジャンプは3回転サルコウ+3回転トーループにしたのだ。