平昌五輪でぶっつけ本番。
今こそ羽生結弦には私たちの声援が必要だ (3ページ目)
ひとしきり、そんな話を続けてから、都築は言った。
「平昌では、みなさん期待されているでしょうし、本人もそのことは十分にわかっていると思います。
現在は、(試合で)やらなければいけないことが確実に増えている。怪我の回復次第ですが、ジャンプもきちんと入れてくるんじゃないでしょうか。
羽生の力であれば、勝利に必要のないジャンプもありますが、なにしろ、負けん気が強いですからね。
今回のオリンピックは、たいへんレベルの高い大会です。たぶん、5人くらいの争いになります。大舞台に必要なのは、技術もそうですが、精神力です。精神力は、5人の中で羽生がいちばん強いと思います。ただ、連覇が懸かっているので、どこまでその強さを持ち続けられるか。そこが鍵になるでしょう。
私は当然、金メダルを期待しています。彼のジャンプのすばらしさ。ジャンプを降りたときの姿勢の美しさ。あの姿勢の良さは、ほかのスケーターには、なかなか、まねができないと思います」
羽生には勝るものが、たくさんある。滾(たぎ)るような勝利への執念も、そうだ。彼はどんな状況でも、勝ちに行く。闘志の塊のような選手だ。
遠慮はいらない。平昌オリンピックでは、大いに拍手をしよう。怪我の癒えた羽生結弦に。闘いの場に帰ってきた、羽生結弦に。
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