2018.02.08

平昌五輪でぶっつけ本番。
今こそ羽生結弦には私たちの声援が必要だ

  • 宇都宮直子●文 text by Utsunomiya Naoko
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 2月9日、平昌オリンピックが開幕する。日本は各種競技でメダル獲得が期待されているが、やはり一番の注目は、連覇が懸かる男子フィギュアスケートの羽生結弦だろう。12月の全日本選手権を怪我のため欠場、先月から氷上での練習を開始したと報じられたものの、なかなかそれ以上の情報が伝わってこない。周囲から心配の声があがっている。

 怪我は本当に回復しているのか。試合勘は大丈夫なのか……。

 フィギュアスケート取材歴は20年以上に及ぶ、ノンフィクション作家・宇都宮直子氏は、懸命に調整を続ける羽生結弦に向けて、私たちの拍手と声援が必要だと説く。不屈のスケーターに今こそエールを……。

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 羽生結弦は、年末の全日本選手権を欠場した。今季は特別なシーズンで、全日本選手権は平昌オリンピックの選考会を兼ねていた。いつにも増して、重要な大会だった。

 羽生は、その大会に出られなかった。だけど、それで何かが変わるわけではない。終わるわけでも、ない。

 ソチオリンピックで金メダルを獲ったあと、休養を勧める周囲に、彼は言った。

「2個目のメダルが欲しいので、休みません」

 そこからの彼は王者であり、挑戦者でもあった。平昌のリンクに、彼ほど相応しい選手はいない。多くの人が、復活を願っている。出場しないで、いいわけがないのだ。