三原舞依「どんな大舞台でもノーミス」の集中力で浅田真央以来の快挙 (2ページ目)

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha  能登直●写真 photo by Noto Sunao

 三原は2015年12月に全身の関節が痛む「若年性突発性関節炎」を発症していたことが判明。入院治療を余儀なくされ、歩くこともままならない状況で、車いす生活も経験した。氷上復帰までに約4カ月かかり、昨年春から練習を再開した。今も月1回の通院と服薬を続けながら、完治は難しいと言われる病気とうまく付き合って競技生活を続けている。

 つらく苦しい時期を過ごしながらも、大好きなフィギュアスケートができるまでになったのは、自身のスケートに対する情熱もあるが、中野園子コーチをはじめとした周囲の応援があってこそと、感謝の気持ちを語る。

「周りの方たちの支えと、もう一度氷上に戻れたうれしさが、ここまで来られた原動力になっています。たくさんの支えのおかげで、私の努力だけではここの場所に来られなかったと思うので感謝しています」

 首位のガブリエル・デールマン(カナダ)と1.74点差で迎えたフリーは、最終グループの2番滑走で登場。冒頭の3回転ルッツ+3回転トーループを決めると波に乗り、次々とジャンプを成功させ、「シンデレラ」のように華麗な舞を見せた。後続滑走だったSP上位3人はジャンプミスなどで三原の得点を上回ることができず、そのまま1位をキープした。

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