「できることはまだまだある」。
羽生結弦らが演技で伝えた震災復興への想い (2ページ目)
すべてのものが順調に復興しているとはいえない状況でもある。羽生とは別に、荒川静香氏や本田武史氏、宮原知子らも、大船渡市の盛駅から釜石市の唐丹駅まで三陸鉄道に乗るなどして被災地を訪問し、釜石市の仮設住宅団地を訪れて住民の人たちと交流したという。
無良崇人は、「これまでテレビで観ていた場面が目の前にあるのを実感し、少しずつでも元の状態に戻りつつあるのをうれしく感じました。そんな気持ちを少しでもアピールする演技をしたい」と話し、宮原も「実際に被災地を訪問して、テレビなどでは得られない情報を知ることができました。いまだに仮設住宅に住んでいらっしゃる住民の人たちもいて、まだ完全には復興していないと思うので、自分の演技が少しでもそういう方たちの力になればいいと感じました」と話した。
また、1年間の休養中にさまざまな形で被災地の人々と触れ合っていた浅田真央は、「去年1年間休養している時には、私も被災地の方々が少しでも元気な気持ちになってもらえればと思って岩手県にも来ていましたが、今度は、もう一度選手として復帰するという形で岩手の地へ来ました。今回は、私のスケートを観て何かを感じ取ってもらえたらうれしいなと思うので、このエキシビションは心を込めて滑りたいと思います」と話した。
アイスショー当日、羽生は第1部の最後に、自らと同じ仙台で育った先輩スケーターである荒川静香氏や本田武史氏、鈴木明子氏に子どものスケーターを2名加える特別企画として、『花は咲く』を演じた。
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