全日本でも高得点。羽生結弦がミスをしても100点超えできる理由 (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi 能登直●写真 photo by Noto Sunao

 今回の全日本のSPでは、4回転トーループからの連続ジャンプのGOEで、ジャッジ全員が3・00点をつけて満点になっていた。1点をつけるジャッジもいたソチ五輪の時とは違い、ミスした4回転サルコウ以外はすべてGOEが2点と3点で、成功した要素を全体的に見れば3点をつけたジャッジの方が圧倒的に多かった。

 さらに、演技構成点も一番低い点数が「要素のつなぎ」で9・39点。それに続くのは「スケーティング技術」の9・46点で、それ以外の3項目はすべて9・50点以上となり(「演技の表現力」:9・50「振り付け」:9・71「音楽の解釈」:9・71)、合計で47・77点となっていた。

 こうして見ると、技術だけではなく、表現・芸術要素もそれと並行して高めようとしている羽生が、ミスをしても100点台を取ることは、もはや当然といってもいい状態になっている。その絶対王者の羽生に追いつくために、国内外のライバルスケーターたちも、さらに難度の高い構成に挑戦してくるはずだ。これからの熾烈な争いに期待したい。

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