2013.12.25

あれから4年。浅田真央と鈴木明子、ふたりの五輪物語

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha
  • 中村博之●写真 photo by Nakamura Hiroyuki

 ソチ五輪代表切符が懸かった今年の全日本選手権では、例年以上に様々なドラマが生まれた。

 女子は浅田真央、鈴木明子、村上佳菜子、男子は羽生結弦、町田樹、そして当落線上にいた髙橋大輔が3度目の五輪代表に滑り込んだ。浅田と鈴木は2度目の、羽生と町田、村上は初の五輪代表となる。全日本選手権3位に食い込み、五輪代表入りに望みをつないだ小塚崇彦はあと一歩届かずに代表を逃した。

五輪代表に決まった(左から)鈴木明子、浅田真央、村上佳菜子 女子は順当な五輪代表メンバーとなった。浅田はオリンピックシーズン序盤から果敢に攻めるプログラムを見せてGP2大会とファイナルで3戦3勝。鈴木もGP大会で2位と3位に入り、連続して表彰台に立った。次代のエースを担うべき村上はGP大会で結果を残せず、五輪代表入りを決めるためには全日本での一発勝負となったが、ショートプログラム(SP)とフリーの両方で納得のいく演技を見せて代表切符をつかみ取った。

 この大会、浅田には3年連続7度目の全日本タイトルが懸かっていた。だが武器のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)をいずれも失敗して、合計199.50点で総合3位に沈んだ。前日のSP『ノクターン』でも回転不足となっていたハイリスク・ハイリターンの大技トリプルアクセルが、フリーでは2本とも失敗、小さなミスも出て大失速となった。

「今回の全日本では、自分の目指している最高レベルであるトリプルアクセルを2度跳ぶプログラムをしっかり演技をするつもりだったが、アクセルを失敗した上に他にも何個かミスをしてしまって自分で点数をつければ半分以下しかできなかった。この悔しさをソチ五輪でぶつけられるように気持ちを切り替え、五輪でパワーアップした最高の演技ができるようにやるだけです」