ウナギ・サヤカは「真逆」のイメージだったプロレスに参戦。恐竜に憧れた少女はリングで暴れることに夢中になった

  • 尾崎ムギ子●文 text by Ozaki Mugiko

■『今こそ女子プロレス!』vol.6
ウナギ・サヤカ 前編

(vol.5 まなせゆうなを読む>>)

 カラフルなコスチューム。カラフルな髪型。カラフルなペイント。ガウンには大きく「傾奇者(かぶきもの)」と書かれている。『花の慶次』を思わせる音楽と共に、ド派手な彼女は威勢よく入場する。この闘いが、楽しみでしかたがない。プロレスが、楽しくてしかたがない。そういう表情を、彼女はする。

 ウナギ・サヤカ――。彼女はきっと今、プロレスが楽しくてしかたがない。

スターダム「コズミック・エンジェルズ」の一員であるウナギ・サヤカ photo by 林ユバスターダム「コズミック・エンジェルズ」の一員であるウナギ・サヤカ photo by 林ユバこの記事に関連する写真を見る 昨年10月9日、スターダム大阪城ホール大会で解説を務めた長与千種は、ウナギをこう評した。「試合を観ていると、どんどんどんどん巧くなっていくんですよね。徐々に徐々に試合勘がよくなっていってるんです。ひょっとしたら、コズミック・エンジェルズ(ウナギが所属するユニット)の中で一番になりそうな気がしないでもない」。

 愛川ゆず季のYou Tubeチャンネル『ゆずポンちゃんねる』で、ブル中野はウナギをこう評した。「例えば10分、15分、あの人がリングにいただけで時間が持っちゃうんだよね。あの人がこれからもしプロレスをもっと勉強すれば、そこでももっと魅せられるけど、なんにもできない今に15分持っちゃうって、なかなかいないんだよね」。

 キャリアは3年5カ月。プロレスがずば抜けて巧いわけではない。しかし彼女を見ていると、プロレスの"巧さ"とはなんだろうと考えさせられる。技術よりも大事なのは、華があること。魅力があること。しかし彼女を見ていると、それだけでもないような気がしてならない。

 私はとにかく、ウナギ・サヤカに会ってみたかった。その魅力がどこから来るのか。なぜレジェンドたちがこうも彼女を褒め称えるのか。私は会って、確かめてみたかった。

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