RIZINで注目の萩原京平vs怪物くんの対戦、朝倉海の試合の行方。解説者・大沢ケンジが徹底分析! (3ページ目)

  • 篠崎貴浩●文 text by Shinozaki Takahiro

【朝倉海は瀧澤謙太とどう戦うべきか】

 大晦日のRIZINで大会の柱となるのが、「バンタム級トーナメント」。2021年6月、東京、大阪の2大会で総勢16名により1回戦が行なわれ、9月には2回戦。そこを勝ち抜いて準決勝へと駒を進めたのは、朝倉海、井上直樹、扇久保博正、瀧澤謙太の4名。準決勝2試合は、朝倉海vs瀧澤謙太、扇久保博正vs井上直樹となった。

 優勝するためには、1日2試合の勝利が必須。当然、準決勝はダメージを少なく、スタミナをいかに残して勝てるかどうかがカギとなる、と大沢は言う。

元総合格闘家で解説者の大沢ケンジ photo by Shinozaki Takahiro元総合格闘家で解説者の大沢ケンジ photo by Shinozaki Takahiroこの記事に関連する写真を見る――まずは「優勝候補」と言われている朝倉海選手と、瀧澤謙太選手の試合から展望をお願いします。

「謙太選手はウチのジムによく来るし、昔は海選手も練習に来てたんで、ふたりはレスリングなどを一緒に練習したこともあるんですよ。展開は2パターンあると予想しています。結論から言うと、海が勝つんじゃないかと。海がアウトボクシングをして簡単に倒しにいかなければ、判定勝ちすると思っています」

 謙太選手は今回、マジで気合が入ってます。打たれても引かないでしょう。もともと"死闘型"で"激闘型"の選手。パンクラスの時もフラフラになりながら打ち合うタイプでした。だから海が打ち合いにいったら、謙太は耐えて、ドロドロの試合になる可能性があるでしょうね」

――もうひとつのパターンが、その打ち合いの死闘だということですね。朝倉選手の準々決勝、アラン・ヒロ・ヤマニハ戦のような?

「あれよりもキツくなると思いますよ。そのくらい謙太選手は粘るだろうし、ドロドロになった時に、謙太選手はパンチが強いから"ワンチャン"がある。だから、海はあまり勝負しにいかないほうがいい」

――瀧澤選手は、自らを「ダークホース」と言うだけのことはありますね。

「実は、あの『俺がこのトーナメントのダークホースだ!』ってマイク、僕が提案したんです(笑)。勝った時に普通に『優勝するんで応援してください』みたいなものじゃなくて、男気があるんだから『ダークホースだ!!』と吠えたほうがいいんじゃない?って」

――大沢さんプロデュースだったわけですか(笑)。今回、瀧澤選手のマイクがあるとすれば、そこも注目ですね。試合のポイントをおさらいすると、海選手が倒しにいくのか、勝ちに徹するのかだということですね。

「そうですね。海はパンチがすごくいいし、お客さんのことを考えているので、ヤマニハ戦のように倒すことにこだわる。だから面白いんですが、トーナメントをどう勝ち上がるか。勝負に徹して、ダメージもどれだけ少なくできるかがカギですね」
 
(後編:バンタム級トーナメント決勝、朝倉未来の試合はどうなる?>>)

3 / 3

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る