藤波辰爾が50年目の新技と鋼の肉体へのこだわりを明かす。「僕のレスラーとしての命は黒のショートタイツ」 (3ページ目)

  • 松岡健治●文 text by Matsuoka Kenji
  • photo by Nikkan Sports/AFLO

【黒のショートタイツが「僕の命」】

 現在も週4回はジムに行き、エアロバイクで心肺機能を高め、ストレッチ、筋力トレーニングを欠かさないという。

「ジムでは4時間くらい練習します。もちろん、若い時のような激しいトレーニングはできません。それでもコンディションを維持するために、できる限り自分を追い込むようにしています。

 僕のレスラーとしての命は、黒のショートタイツなんです。見ているファンが、僕の黒のショートタイツ姿を『みっともない』と思ってしまったら、ファンのイメージを壊してしまったら、僕はレスラーとして終わりだと思っています。そうならないために、今も自分と闘っているんです」

 68歳の2冠王として迎える新年。その野望をこう打ち明けた。

「来年は自分の団体の『ドラディション』で、思い出のある会場で大会をやりたいですね。そのすべてで、意味のある戦いをしたい。昭和世代の熱いファンの胸も躍らせるような試合をしたいと思っています」

 藤波辰爾は永遠のメインイベンターとして、2022年も戦い続ける。

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