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【女子バレー】佐藤淑乃と日本代表のシンクロする成長 アジア選手権、全勝で決勝ラウンドへ (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Yoshiyuki Komiya

【「どんな状況でも攻める姿勢を」】

 たとえば韓国戦の第1セットは、チーム全体の出足が鈍く、サーブなどを研究されていたこともあって接戦に持ち込まれ、33-31でどうにか競り勝つ内容だった。どちらかというとスロースターターの佐藤が、波に乗りきれていなかった。一方、2セット目からは佐藤のスパイクの精度が上がり、尻上がりに調子を上げると、同時にチームの攻守も安定するようになっていった。3セット目はアタックだけで7点、アタック効果率は70%を誇って、勝利の原動力になっている。

「今は"自分のよさを最大限に出すこと"を大事にやっています。そこを潰さないことが何より大切で、そのなかでいろいろ試しながら、つかみかけてきているなって」

 今年のバレーボールネーションズリーグ(VNL)のファイナル進出を決めたあと、佐藤はそう語っていたが、彼女自身、成長のプロセスにあるのだろう。それはパリ五輪後、フェルハト・アクバシュ監督が新たに就任し、生まれ変わった日本の歩みとシンクロするところがある。彼女の爆発力は日本の頼みの綱でもあるのだ。

「今シーズンは世界一を目指してやっているので、その戦いを基準にしています。でも、このままでは(世界一は)厳しいと思うので、自分だけではなく、みんなで成長していきたいと思っています」

 佐藤は硬骨に語っていた。

 彼女は少しもその人気にあぐらをかいていない。パリ五輪後に代表の主力に定着した彼女はメディアから注目される存在になったが、自らの技を積極的に試し、着実に技量を上げてきた。全身を使ってパワフルに放つサーブや、跳躍力の高さと目のよさを生かしたバックアタックは「世界で武器になる」と確信したが、そこで満足することはなかった。

「どんな状況で入っても、"攻める"って姿勢は出し続けられるように。たとえば前衛での攻め方のバリエーションで、すごく身長が高い相手、2メートルもある選手に対し、どう攻めるのか。そこは空いたコースをしっかりと見つけてコントロールするとか......」

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