【男子バレー】ネーションズリーグで圧巻の13連勝もメダル獲得ならず 五輪を目指す日本の現在地 (2ページ目)
【見えた「劣勢を押し返す力」】
1セット目の日本は中国にペースを奪われた。圧倒的アウェーという環境のなか、日本は選手の特徴を研究され、フローターのサーブで崩され、ミドルの高さに手を焼いた。2本のサービスエースを奪われるなど、レセプションにも乱れが出た。スパイカーの得意なコースを読まれ、シャットされないまでも、タッチを奪われて拾われていた。結局、このセットを23-25で失った。
しかし、一時は12-18と大量リードを許したことを考えれば、よく差を詰めたと言える。反撃の狼煙を上げたのはミドルブロッカーのエバデダン ラリーだった。2本連続ブロックに成功。20-19と一度は逆転し、結局は落とすことになったが、逆転への橋頭保を築いた。
今年2月に行なったインタビューで、ラリーは決意を語っていた。
「これからは"日本バレーの顔"になるのは絶対条件だなって思っています。できなくても、それは口に出さないといけない。西田(有志)さんも『口にして責任感を持つのは大事』って言っていますよね。だから、自分もちゃんと言います。日本バレーのミドルの顔になります! (そんなこと)今、初めて言いました」
彼は控え目な性格で、「自信がない」とこぼすが、心境の変化はプレーに表れていた。この日は、両チームを通じて最多のブロックポイント5点を記録。躍動感のあるクイックでも得点し、髙橋藍の21得点に次ぐ13得点だった。
石川がVNL日本ラウンドで、「僕だけでなく、みんな新しい立場、新しい場所、新しいクラブチームでプレーし、成長しないはずはない。それが結果に表れていると思います」と語っていたように、この1年で、選手ひとりひとりのプレーの幅が広がった。それが劣勢を押し返す、「乗りきれなくても、乗り返せる」という逆転の方程式につながったのだ。
第2セット途中からは、首に問題を抱えていた石川に代わって入った富田将馬が、レシーブ力の高さで堅牢な守備からチームを立て直した。いい守りからのいい攻めで中国を完全に凌駕。ボールがしっかりとセッターの深津英臣に返ると、髙橋、西田のスパイクが次々に火を吹いた。富田自身もアタックで9点を挙げ、60%以上の決定率を誇った。
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