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【SVリーグ開幕】新天地を求めた日本代表セッター、大宅真樹と永露元稀がそれぞれの意気込みを語る (2ページ目)

  • 市川忍●取材・文 text by Ichikawa Shinobu

【「僕は他のセッターを助けたいし、自分が助けてほしいとも思っている」】

 大宅は語る。

「移籍後、特にセッターの2名とは、僕のほうからいろいろとコミュニケーションを取るようにしています。同じチームにいるセッターは、ポジションを争うライバルだけど、助けてくれる存在でもあると僕は常々思っています。(ライバル視して)バチバチするのも、それはそれでいいと思うけど、僕は他のセッターを助けたいし、自分が助けてほしいとも思っている。彼らとの会話のなかから、それを感じてもらえれば」

 特に中西からは、すでに様々な質問をぶつけられているとうれしそうに明かした。

「僕に教えられることは全部教えたいです。セッター3名のそれぞれがよさを出しながら、堺というチームを強くしたいと思っています」

 大宅が気を配る理由はもうひとつある。

「(自分が)日本代表選手ということで、もし僕が逆の立場だったら、委縮してしまうと思います。以前、代表選手がチームに戻ってきたときに、変に意識して上に見てしまう経験があったし、ブレイザーズの練習に参加したばかりの頃は『気を遣われているな』と思うこともたくさんあった。そこは僕からなくしていって、フラットに、チームメイトだと思ってもらいたいです」

 日鉄堺BZは大宅という新司令塔を獲得し、昨シーズンに叶わなかったチャンピオンシップ進出を目指す。

 もうひとりの代表セッターである永露元稀も今シーズンから違うチームでアタッカーを操る。5月27日に大阪ブルテオンから広島サンダーズへの移籍を発表した。

 永露は語る。

「移籍の決め手の一つは監督さんの存在です。(カルロス・ハビエル・ウェベル)監督が僕についてよく研究し、プレーを見てくれていて、以前からたくさんアドバイスをしてくれました。敵であり、まだ移籍の話などまったく出ていない時期から『とにかく君に上達してほしいから』と DMをくれたり、リーグ中でもちょっとしたプレーのアドバイスをしてくれて、すごく熱意のある監督だなと感じていました」

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