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バレーボール男子日本代表で注目の若手から石川祐希まで、柳田将洋が解説するプレースタイルと意外な素顔 (3ページ目)

  • 市川忍●取材・文 text by Ichikawa Shinobu

【代表ほかSVリーグでも活躍に期待】

■村山豪(むらやま・ごう) ミドルブロッカー/東京グレートベアーズ

 ジェイテクトSTINGSに在籍したときに一緒にプレーした選手です。年齢が離れているので、かわいい弟分という感じですね。試合中、予想外のブロード攻撃に入ったりと、プレーも創造的です。とにかく自由に、伸び伸びとプレーしてくれたらいいなぁと見守っています。

 近年、ミドルブロッカーはただクイックを打ったりブロックをするだけではなく、自分の手の届く範囲のディフェンスもしっかりこなせる選手が必要とされていますが、村山選手はそれが実現できるひとりだと思っています。

 性格はとにかく負けず嫌い。試合中、プレーに納得がいかなかったときや、試合で敗れたあと、悔しさを体で表現する姿をたくさん見てきました。SVリーグの優勝決定戦で敗れたあとは泣いていたそうですが、次のシーズンは東京グレートベアーズで一緒にプレーすることが決まっています。今度は一緒に笑って試合を終えてもらえるようにしたいですね。そして村山選手が素顔を見せられる、人間性が見えるようなチームになるといいなと思います。

■大宅真樹(おおや・まさき) セッター/日本製鉄堺ブレイザーズ

 僕がサントリーサンバーズに所属していたときに一緒に戦ったセッターです。大宅選手が今、こうして国際舞台で主戦セッターとしてプレーしていますが、おそらくロラン・ティリ監督の考えるチームコンセプトに彼のプレーがマッチした結果だと思っています。パリ五輪代表の関田誠大選手や深津旭弘選手などのセッターと比較しても、そん色ない実力と経験を持つ選手です。VNLではどうやって彼がコート内でリーダーシップをとってチームをコントロールするのかという部分に注目したいです。

 僕がサントリーを離れてからは、じっくり話をする機会はないのですが、30歳というタイミングで代表に再び選ばれて、チームでの役割をどう果たそうとしているのか、とても興味深いです。プレーの特徴は真ん中(クイック&パイプ攻撃)をまずは考えて、その後、ワイドに展開する配球を重視しているセッターだと思っています。僕が同じチームでプレーしていたときも、打ちやすいセット、パイプの使いどころなどに彼が心がけるトスワークが表れていました。

 性格はどちらかというと物静か。普段話すときは「声が小さいなぁ」とはいつも思っていました。コート内で大声を張り上げている姿とはギャップがある選手のひとりですね。僕は仲良くなるまでにさほど時間がかからなかったので、声が小さいだけで、おそらく人見知りというわけではないと思います。

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