【SVリーグ男子】レギュラーシーズン1位のブルテオンはなぜ準決勝で敗退したのか (2ページ目)
【西田有志が語る「敗因」】
「固かった」
ブルテオンの選手たちがそう振り返ったように、レギュラーシーズン1位のチームとして受けて立ったか。ブルテオンは1位で準決勝からの参戦。有利に映るが、実は難しさも抱えていた。プレーオフでは、下位チームには失うものがなく、「勝ち上がってきているだけに試合勘やメンタルで有利」とも言われる。3セット目は20-25、4セット目は16-25と、力なく敗れた。
「1試合目は難しい展開になると思っていました。技術的な話よりも、焦ってしまった結果。(大事な)局面で点数を取れるか。むきにならず、冷静に戦うべきでした」
西田はそう反省していたが、珍しく試合途中で交代を命じられている。ティリHC曰く、「西田はチャレンジのところで、審判へのフラストレーションを感じ、プレーを止めていたので代えました」。エースの姿に象徴されるように、チームは逆流する渦に飲み込まれた。
西田は2試合目を前に「勝」「信」という言葉を多用していた。
「試合展開はわからないですけど、勝つことだけを考えて」
「(やるべきことを)やれば必ず勝てる、そこは自信を持って」
「まず、自分たちを信じないと」
それは焦燥の表出だったか。
2試合目も、ブルテオンは1セット目を16-25と落とし、前日の悪い流れを引きずっていた。ただその後、2セットを連取し、底力を示す。とりわけ3セット目の西田はまさに鬼神の如く、バックアタックは神々しいほどで、終盤のサーブでは連続エースも奪った。
4セット目は25?24と、勝利に手をかけたが、この機会を逃した。
そして宮浦、トリー・デファルコの"ふたつの大砲"を次々に浴びた。"弾を供給した"のは関田だった。ボールが上がったら、たとえどんな体勢でもセットできた。
「宮浦選手、デファルコ選手が得点源でしたが......関田さんが相変わらずすばらしいな、と」
西田はそう言って、敵を褒め称えた。
「(関田と)マッチアップして、トスがどこに上がってくるのか、どんなペースで、どれだけ(ボールが)伸びるか、どういうアプローチでスパイカーが打つのか......常に精度が落ちなかったです」
2 / 3