【ハイキュー‼×SVリーグ】204cmのサントリー鬼木錬は高校から始めたバレーで挫折知らず 『ハイキュー‼』では音駒のクロの考えに共感 (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki

【バレーボールに人生を捧げてきた者たちの『ハイキュー‼』】

(c)古舘春一/集英社(c)古舘春一/集英社この記事に関連する写真を見る

――作品の魅力は?

「『ハイキュー‼』は高校生の頃も流行っていたので、最初はみんなにつられて読みました。それでハマって、アニメも見てって感じですね」

――共感したことや学んだことは?

「学んだことで言うと、烏野の烏養繋心コーチの『下を向くんじゃねえ!!! バレーは常に上を向くスポーツだ』ですかね。たしかにそうだなって。ミスをしたあと、どうしても落ち込んでしまい、下を向いちゃうんです。そこで顔を上げて、チームメイトと目を合わせるのが大事だって参考になりました」

――印象に残った名言は?

「トータルディフェンスのところで、音駒のクロ(黒尾鉄朗)が、『チームワークが"ハマる"瞬間ってのは 多分お前が思ってるよりずっと気持ちいいぞ』と言う場面があるんですけど、そこは好きですね。自分もミドルブロッカーとして(スパイクを)止めるのは好きだけど、全部を止められるわけではない。だから、コースを絞って後ろの選手に拾ってもらう。チームで止める大切さを大学で学んでから、それが面白いと思っているので」

――好きなキャラクター、ベスト3は?

「1位はクロですね。周りとうまく接しているし、とにかくなんでもできる。もちろんブロックがうまくて、レシーブなども器用にこなせる。漫画のキャラですが、自分にとって理想のミドルです(笑)。

2位は烏野の西谷夕で、3位は田中龍之介ですが、ほぼ同列。どちらも、普段はおちゃらけているのに、試合で高いパフォーマンスを発揮できる。そのギャップというか、そういうキャラは好きですね」

――ベストゲームを選ぶとしたら?

「烏野vs音駒でしょうか。お互いが拾い合ってバテバテになるところにグッときますね。自分がプレーしている時は、長いラリーは早く終わってほしいですけど、見る分には続いているほうが楽しいです(笑)」

(連載2:サントリー染野輝が貫いてきたエース道 『ハイキュー‼』の好きなキャラ1位も「小さなエース」>>)

【プロフィール】
鬼木錬(おにき・れん)

所属:サントリーサンバーズ大阪

2000年8月28日生まれ、福岡県出身。204cm・ミドルブロッカー。中学までサッカーをやっていたが、バレーボール部の監督に誘われて祐誠高校1年からバレーを始める。その後、日体大を経て2023年にサントリーサンバーズ大阪に入団。10月にVリーグデビューを果たした。同年にはユニバーシアード日本代表、翌年にはシニア日本代表に登録された。

著者プロフィール

  • 小宮良之

    小宮良之 (こみやよしゆき)

    スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。

【写真】 SVリーグで期待の選手たち 男女10人フォトギャラリー

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