『ハイキュー‼』のベストメンバーをVリーガー12人が厳選。選手の視点から夢の「最強チーム」を作りあげた! (4ページ目)
(c)古舘春一/集英社この記事に関連する写真を見る◆清水邦広(しみず・くにひろ)
パナソニックパンサーズ/オポジット
Q1.あなたが思う『ハイキュー‼』のベストメンバーを、理由と一緒に教えてください。
【オポジット/アウトサイドヒッター】
●牛島若利/白鳥沢学園高校3年
・・・爆発的な決定力はもちろん、「エースといえば牛若でしょう」という存在感。
●澤村大地/烏野高校3年
・・・キャプテンとして周りをまとめるのがうまく、レシーブも安定している。チームにはこういう選手は欠かせない。
●木兎光太郎/梟谷学園高校3年
・・・「決まらない」と落ち込んだり気持ちの浮き沈みは激しいけど、逆に伸びしろがあるということ。決まりだしたら気分が乗ってきて手がつけられなくなりそう。
【ミドルブロッカー】
●天童覚/白鳥沢学園高校3年
・・・嗅覚で手を動かしたりコミットしたりする、僕が一番苦手なタイプのブロッカー。味方にいればとても頼もしい。
●黒尾鉄朗/音駒高校3年
・・・ブロックがうまく、敵や味方に関係なくバレーを教えたりと、すごくバレーボールが好きなのが伝わってくる。
【セッター】
●及川徹/青葉城西高校3年
・・・トスの精度はもちろん、選手の信頼も厚い。ジャンプサーブの威力もすさまじい。
【リベロ】
●西谷夕/烏野高校2年
・・・プレーだけではなく言葉でもチームを引っ張ってくれるので、スパイカーとしても頼もしい。
Q2.『ハイキュー‼』で印象に残っている試合、シーンは?
白鳥沢学園戦。相手に絶対的エースの牛若がいるなか、勝負どころで月島がブロックでストレートのラインを締めたり、全員がギリギリでボールを上げたり、攻めの姿勢でアタックを打ったりして立ち向かっていく。押さえつけられても顔を上げ続ける、もがき続ける烏野の姿勢は息をつく間もないほど本当に惹きつけられました。
最後まで仲間を信じ続けてチームが"個"に勝つ瞬間は、バレーボール、チームスポーツの醍醐味でもあり、最も気分が高揚します。僕も25年間以上プレーしていていますが、数回しか経験したことがありません。
Q3.『ハイキュー‼』内で、ベストプレーだと思うシーンは?
春高バレーの稲荷崎戦の第3セット、31-30と烏野があと1点で勝負が決まるシーン。早く勝敗をつけたくて焦る気持ちが強くなるはずの場面で、日向があえてファーストタッチを高くセッターに返すプレーです。
自分たちの現実の試合でも同じような場面はありますし、とても気持ちがわかる。こういう選手がコートにひとりいるだけで雰囲気がガラッとかわる。心は熱く、頭は冷静に引っ張る姿勢に感動しました。
――選手自身のことについて――
Q4.自分が得意としているプレー、見てほしいプレーは?
年々、プレースタイルは変わってきています。ケガをする前は思い切りジャンプしてスイングして、どんなブロッカーがきても弾き飛ばしたり、(ボールを)床に叩きつけるように打っていました。
今は、ケガも経験して年齢的にもベテランになってきているので、体のキレは若手より劣るしパワーも落ちてきていると思います。そのなかでも、ブロックアウトやフェイント、ショットを工夫しながら打っています。豪快にスパイクを決めることは少なくなったけど、同じ1点。泥臭くても点数をとっていくプレーを見てほしいです!
Q5.所属しているチームの特徴、大切にしていること、雰囲気などを教えてください。
パナソニックパンサーズはみんな仲がよく、若手、ベテラン関係なく向上心を持って練習に取り組みます。試合に見に来てくださるファンのみなさん、応援してくれるみなさんに楽しんでもらえるよう、エンターテインメントも磨くよう心がけています。
Q6.オフの過ごし方、趣味などを教えてください。
サウナや岩盤浴に行って"整える"こと。普段からバレーボールのことばかり考えてしまうのですが、そうすると頭がスッキリします。
Q7.2022-23シーズンの目標、意気込みをお願いします。
優勝から遠のいているので、今シーズンはなんとしても優勝する! 去年できなかったプレーは今のうちにモノにし、自信をもってリーグ戦に挑みたい。また、応援してくださる
みなさんに、「また見に来たいな」と思ってもらえるような試合、雰囲気を味わってもらえるように頑張りたいです。
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