ビーチのヒロイン坂口佳穂が「新ペア結成」。故郷での最終戦に懸ける (2ページ目)

  • 小崎仁久●取材・文 text&photo by Kosaki Yoshihisa

 しかしこの東京大会では、坂口と宮川、ふたりのよさがまったく出せなかった。

 第1セットは、立ち上がりこそ相手の攻めにも耐えてついていったが、すぐに点差を引き離されてしまった。相手の攻撃リズムをまったく捉え切れず、攻守ともにプレーの精度を欠いた。結果、なす術(すべ)なく、9-21の大差で第1セットを失った。

「相手のやりたいようにやられてしまった。サイドアウトが切れないことが大きかった」

 そう言って坂口が肩を落とせば、宮川も厳しい表情でこう語る。

「相手は速いだけの攻撃ではなく、リズムを変化させてきた。それに対して、すぐに対応できなかった」

 第2セットも状況を変えることはできなかった。坂口が「相手の攻撃の幅を狭めようとした」というブロックも機能せず、鈴木&浦田ペアの思うようにボールを落とされ、宮川とのディフェンスがかみ合わない。

 攻撃面でも、第2セットに入って坂口の速いサーブが決まり出し、そこから反撃の糸口を見つけられるかと思ったが、相手のリズムを崩すまでには至らなかった。結局、14-21でセットを落として、あっけない敗戦となった。

「攻めるサーブを打つタイミングが遅かった。もっと早くから打っていくべきだった。多少守りに入ったことがよくなかったと思う」

 坂口はそう反省の弁を述べ、宮川も「攻撃が効果的ではなく、(いい攻撃を)続けることもできなかった」と、不甲斐ない結果に終わった試合をそう振り返った。

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