狙われた坂口佳穂。ビーチバレー新ペアが1回戦突破も、強豪には完敗 (3ページ目)

  • 小崎仁久●文 text by Kosaki Yoshihisa
  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

 2回戦では、昨年の坂口のパートナーである鈴木悠佳子(29歳)と、現在「ナンバー1プレーヤー」の呼び声もある石井美樹(27歳)ペアと対戦。難敵相手にまったくいいところがなかった。

 第1セットから、石井の重いサーブが標的となった坂口を襲う。坂口はたまらずレシーブミスを連発。前日のようにブロックやサーブなどで変化を試みても効果はなく、反撃の糸口をまったく見つけられないまま試合は進んだ。そして最後も、石井のサーブを坂口が弾いて試合終了。0-2(7-21、10-21)という完敗を喫して、坂口は天を仰いだ。

 続く敗者復活戦でも悪い流れは変えられなかった。

 坂口と同学年の石坪聖野(21歳)&柴麻美(21歳)ペアに対し、第1セットを14-21と簡単に落としてしまう。第2セットこそ、決して調子がよくはなかった石坪&柴ペアのミスにも助けられて21-12で奪ったが、1回戦のときのようにそこで流れをつかんだわけでもなかった。

 第3セットは序盤に点差をつけられると、一向に追いつくことができず、正確性を欠いたプレー、連動性のない攻撃が目についた。その挙句、焦る気持ちばかりが先走って、最後もその姿をあざ笑うかのように軟打を落とされてゲームセット。セットカウント1-2で敗退した。

 試合全体を通して、相手の軟打主体の攻撃に対応できずじまい。坂口のブロックの後ろに難なくボールを落とされ、失点を重ねるシーンが目立った。攻守において藤井との息が合わず、掛け合う声も次第に小さくなっていった。

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