ジュニア準優勝から10年。土居美咲が思い出のウインブルドンを語る (2ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • photo by AFLO

 それでも、テニスの調子が上向いているとの手応えからか、あるいはツアー生活も10年目に差しかかった経験ゆえか、「大好き」なウインブルドンに戻ってきた彼女の表情は柔らかい。昨年はベスト16に勝ち上がった"聖地"に向かう心境を、日本女子テニスのエースに聞いた。

―― 全仏で痛めていた腹筋の状態はいかがですか?

土居美咲(以下:土居) 今はほとんど大丈夫です。本当は芝コートの前哨戦に出たかったんですが、まだ完璧ではなかったのと、腹筋は同じ場所を痛めることが多いと言われたので、しっかりと休み準備してきました。

―― そしていよいよウインブルドン。土居さんがもっとも得意なメジャー大会だと思いますが、同時に昨年活躍した分、負けられないというプレッシャーもありますか?

土居 正直、どれだけのプレーができるかわからない部分もあるので、結果に固執するよりは、どれだけコート上で自分のプレーができるかを考えています。それでうまくいったらいいし、ダメだったらダメと割り切るしかないです。

 テニスは年間通してそういう生活なので、いちいち気にしていたら大変ですから。気にせずやったほうが、いいプレーができると思います。

―― そのような割り切り方ができるようになったのは、いつごろから?

土居 う~ん......常にそういう考え方を心がけてはいました。もちろん、目先の結果を気にしたり、ランキングポイントを追ってしまうこともありますが、それをどれだけ自分の頭から消せるかが大切。いつからというより、徐々に......という感じです。

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