どんでん返しのスイッチを入れた錦織圭。敗色濃厚から「怒濤の攻め」 (4ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • photo by AFLO

 この2試合、アンフォーストエラー(自ら犯したミス)が多いのは気掛かりな点だが、それに関して錦織は「前の試合はもったいないミスが多かったが、今日は自分から打ったミスだったので、そんなに気にならない」と言う。彼が悔いるのは「集中していなかったり、選択肢を間違ったため」のエラー。そこを制御できれば、誰が相手だろうと打ち勝つ力があるのは、今日の終盤の戦いが証明していた。

 マスターズのベスト8進出は、インディアンウェルズに続き2大会連続。「ベスト8は、もうそんなにうれしくない」との所感はインディアンウェルズ時と一緒だが、前回は準々決勝で「いい負け方ではない」敗戦を喫した悔いがある。

「ベスト8は、本当に何も思わなくなっている。さらに決勝に行けるよう、より気合いを入れて......」

 試合終盤に反転させたよき流れを、次のファビオ・フォニーニ(イタリア)戦へと持ち込むことを胸に期す。

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