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ミス目立つ錦織圭。それでも
コーチはマスターズ初制覇を「ある!」 (2ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi


 結局、錦織が再び試合の流れを取り戻したのはファイナルセット第4ゲーム。ベルダスコの2本のダブルフォールトにも助けられて、錦織がサービスブレークに成功し、勝利につなげることができた。

「毎試合100点というのも、たぶん難しいと思うので、その中で最後までしっかりファイトして勝てたかな」

 こう振り返った錦織は、リードを奪いながら自らのミスで逆転を許す拙攻が目立ち、今のところまだまだトップコンディションであるとはいえない。

 今年もマイケル・チャンコーチはマイアミに来ていないが、錦織の出場する全大会に帯同しているダンテ・ボッティーニコーチは、ここまで錦織の2017年シーズンを振り返って、決してネガティブになる必要はないと語る。

「今シーズンはいいと思いますよ。(ATPブリスベン大会とブエノスアイレス大会の準優勝2回で)決勝ではたしかに負けたけど、いいプレーはできていました。オーストラリアン(全豪)オープンでは、優勝したロジャー・フェデラーに敗れましたが、とてもいい5セットマッチで、実力は拮抗していました。

 インディアンウェルズもよかったです。まぁ、リオ(1回戦負け)はカウントに入れないことにします。(スポーツでは)いつでも起こり得ることです。たしかに今のところ圭のベストマッチはないかもしれないけど、いいプレーはできています」

「気持ちの面で、いいイメージをもって進みたい」と自らを奮い立たせる錦織は、4回戦でフェデリコ・デルボニス(57位、アルゼンチン)と初対戦する。

 3回戦が終了した時点で、ドローのボトムハーフではシードダウンが相次いでいる。準々決勝で錦織と対戦の可能性があった第7シードのマリン・チリッチ(9位、クロアチア)は2回戦で敗れ、準決勝で当たる可能性のあった第3シードのミロシュ・ラオニッチは、右ハムストリングのケガのため3回戦を棄権した。

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