全豪優勝でフェデラーは「生ける伝説」に。2人の激闘に、錦織は何を思う (3ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi

「2人ともに勝者にふさわしい試合だったけど、テニスには引き分けがないんだ。それは時には残酷なことだ」と振り返ったフェデラーは、ナダルの28本を上回る57本ものミスをしたものの、サービスエース20本、フォアハンドウィナー28本を含むトータル73本のウィナーをナダルに叩き込んだ。特に、フェデラーの一番の武器であるフォアハンドストロークの逆クロスへのショットは、10年前の全盛時を彷彿させるものだった。

「信じられないくらいうれしい」と語ったフェデラーのグランドスラムタイトル数は18となり、自身の記録を更新して、男子での最多優勝新記録を打ち立てた。

 また、この優勝は2016年から一緒に転戦しているイワン・ルビチッチコーチとともに獲得した初めてのグランドスラムタイトルでもある。37歳のルビチッチは、自己最高3位になった元選手で、選手時代からフェデラーとは仲がよかった。

「選手としてもコーチとしても、ルビチッチにとっては初めてのグランドスラム決勝だったから、ずっとナーバスだったよ。僕が落ち着かせようとしたんだから(笑)」

 フェデラーは、コーチやフィジオ(理学療法士、治療士)と、昨年の左ヒザのケガから100%のコンディションに戻るにはどうしたらいいのか、復帰してグランドスラムで優勝するために何が必要なのか、多くの時間を費やして話し合った。そのすべてが、今回の全豪優勝によって報われた。

「もちろんチームのみんなにとって特別なことだよ。僕たちは成し遂げたんだ。今夜はロックスターのようにパーティーをするつもりさ(笑)」

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