100年目の花園。「東の横綱」桐蔭学園のSH小西泰聖に注目だ!

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

 将来の日本ラグビー界を引っ張る逸材のひとりとして、覚えておいてほしい選手がいる。桐蔭学園のSH(スクラムハーフ)小西泰聖(こにし・たいせい/3年)だ。

 12月27日から1月7日にかけて、大阪・東大阪市花園ラグビー場にて、第1回大会から今年度で100年目を迎える全国高校ラグビー大会が開催される。メイン会場の第1グラウンドが2019年ラグビーワールドカップのために改修されてから、初めての「花園」だ。

初の単独優勝を目指す桐蔭学園の小西泰聖初の単独優勝を目指す桐蔭学園の小西泰聖 新生・花園ラグビー場は70億円以上かけて改修され、スタジアムの顔となる南側正面玄関はスクラムをイメージした格子状のデザインとなった。座席も一部刷新され、LED照明や大型スクリーンも完備し、ゴールポストも13メートルからワールドカップ仕様の17メートルに伸びた。2019年にワールドカップが行なわれる前に、高校生ラガーマンたちが日本一を目指す。

 今年度は都道府県予選を勝ち抜いた51チーム(東京と北海道が2チーム、大阪が3チーム)が出場する。優勝争いはやはり、Aシード3校、Bシード10校のシード13校を中心に行なわれるだろう。

 Aシードは、春の選抜大会を連覇した桐蔭学園(神奈川)、前回大会と選抜大会で準優勝だった大阪桐蔭(大阪第1)、スピードラグビーで王座奪還を目論む九州王者・東福岡(福岡)の3校。

 Bシードでは、前回大会王者の東海大仰星を破って出場する常翔学園(大阪第3)、国体王者の御所(ごせ)実業を下して出場する天理(奈良)、夏の7人制ラグビーの全国大会で初の日本一に輝いた流通経済大柏(千葉)、近畿大会準優勝の報徳学園(兵庫)などが有力校だ。

 なかでも、優勝争いの軸となるのは、ともにAシードである東と西の「桐蔭」だ。ひとつは春の大阪王者でもある大阪桐蔭で、接点での強さは出場校随一を誇る。昨年度の花園で1年生ながら大暴れしたFL(フランカー)奥井章仁(2年)を筆頭に、FL河村レイジ(3年)、No.8(ナンバーエイト)堤田京太郎(3年)と、平均体重95kgの強力FW陣がウリだ。

1 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る