噂の「ルーキー主将」が代表デビュー。姫野和樹、豪州から豪快トライ

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

 11月4日、日本代表は2019年ラグビーワールドカップの決勝の地である横浜国際総合競技場にて、世界ランキング3位の「ワラビーズ」ことオーストラリアと対戦した。ワラビーズはW杯で過去2度優勝している世界屈指の強豪チーム。2週間前にはW杯2連覇中の王者ニュージーランドも倒している。

姫野和樹は力強いランで強豪オーストラリアからトライを奪った姫野和樹は力強いランで強豪オーストラリアからトライを奪った 日本代表の対戦成績は0勝8敗。昨年9月にジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)が就任して以来、対戦してきたチームのなかでもっとも強い相手であり、指揮官も「(今秋)一番大事な試合」とターゲットに絞っていた。日本にとっては現在の実力を測れる貴重なビッグゲームなため、代表戦としては国内最多記録となる43,621人ものファンがスタジアムに詰めかけた。

 しかし、その実力差はやはり大きかった。日本は序盤からペナルティやミスを重ね、強力な相手CTB(センター)陣の突破やラインアウトからのアタックを止めることができず、前半だけで5トライを献上。後半は互角の戦いを見せて3トライを挙げる意地を見せたものの、最終的には合計9トライを許して30-63の大敗を喫する結果となった。

 そんな苦しい試合のなか、集まったファンに大きなインパクトを与えたのは、この試合が初キャップとなった23歳のLO(ロック)姫野和樹だ。

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