卓球界のパワーヒッター早田ひな。Tリーグ5連覇&パリ五輪出場に向け「今の自分に固執せず進化し続けたい」 (2ページ目)

  • 佐藤主祥●取材・文 text by Sato Kazuyoshi
  • 木鋪虎雄●写真 photo by Kishiku Torao

――確かに、オーダーを考えるだけでもファンは楽しめますね。5連覇を目指すにあたり、昨シーズンまでチームメイトだった平野選手が加入した木下アビエル神奈川の存在は、どのように感じていますか。

 もともと木下アビエルには石川佳純選手、木原美悠選手、長﨑美柚選手、張本美和選手と実績豊富な選手や、勢いに乗っている選手が揃っていますし、そこに平野選手が加わったので、さらに勝つことが難しいチームになったなと感じています。

 そのほかのチームも戦力が上がってきているので、どこが勝つのか、日本生命は5連覇できるのかっていうのは本当にわかりません。それぐらい日本のトップ選手がTリーグに続々と参加してきていますから。なので私としては、試合で当たったチーム、対戦する選手に対して、「自分が絶対に1点をとる」という強い気持ちを持って戦うのみかなと思っています。

イチからスタートするぐらいの気持ちで

――Tリーグはパリ五輪代表選考対象になり、2年後に向けても重要なシーズンになると思います。どういう気持ちで臨もうと考えていますか。

 まず、これまではエース()で使ってもらっていましたが、強い選手がどんどん出てきているなかで、今後は勝てないことも増えてくるかもしれません。そういった時に、パリ五輪の選考ポイントが頭に浮かんで焦りを生み、自分の卓球を見失わないとも限らない。そうならないために、一戦一戦、集中して試合に臨みたいですね。その先に、自ずと結果もついてくると思いますから。
※シングルス2点起用のこと。1つの対戦で、延長戦(ビクトリーマッチ)含め最大5マッチ行なわれるが、延長戦(シングルス)になった場合に2度目の出場が認められる。

――では、今シーズンを通じて技術面で強化していきたいポイントがあれば教えてください。

 中国人選手も日本人選手も向かってくる時の強さだったり、攻撃力がすごく上がってきているので、単純に力だけではなく、それ以外の部分も強化する必要があると思っています。どちらかというと、私はパワーヒッター。その長所を生かす意味でも守備から攻撃につなげる練習だったり、サーブレシーブからの連続性を意識した練習を心がけています。それらを試合中に思い切って出していけたらいいなと考えています。

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