世界卓球スタート。元女王「鬼の平野」が伝授する「卓球観戦のツボ」 (4ページ目)

  • 市來孝人●文 text by Ichiki Takato
  • photo by Akutsu Tomohiro

卓球台を"高さのある直方体"として考える

 この日のプレゼンでは、実際に卓球台を置き、プレーも披露した。ここでも卓球を楽しく観戦するヒントがあった。

「ボールが相手の奥や横に逸(そ)れてしまえばアウトになりますよね。ただ高さはどこまでいっても、ボールがコートにさえ落ちればアウトになることはありません。これは"ロビング"という技術なのですが、水谷隼選手なんかはとても上手です。高さを使って相手を崩す。つまり、卓球台を平面ではなく、高さのある直方体だと思って観戦してみてください。そのなかでいかに生きたボールを操れるか......そこがポイントです」

 いよいよ『世界卓球2017(5月29日~)が開幕する。世界のトッププレーヤーが見せる壮絶なラリーはもちろん、プレーの合間に繰り広げられる緻密な駆け引きや心理戦にも注目してみると、卓球の奥深さを味わうことができるだろう。

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