【NFL】審判組合との労使問題をオバマ大統領が解決?

  • 三尾 圭●協力 text by Mio Kiyoshi

アメスポ事件簿2

 審判組合と労使交渉で揉めたことで、開幕から代替審判によって試合を行なうことになった今シーズンのNFL。しかし、あまりにも誤審が続出し、ついには大統領選挙を間近に控えて忙しいバラク・オバマ大統領(51歳)までが言及する大騒動となった。

 最も国民に影響を与えたのは、全米中が注目するシーズン第3週のマンデーナイトフットボール、シアトル・シーホークス対グリーンベイ・パッカーズ戦での出来事。試合終了最後のプレイで、攻撃側のシーホークスは逆転タッチダウンを狙ってロングパスを投げた。するとこのパスを、シーホークスのレシーバーとパッカーズのディフェンダーが同時にキャッチ。しかしキャッチする直前、レシーバーはディフェンダーを押す反則を犯していた。

 だが、代替審判はこの反則を見逃し、シーホークスのタッチダウンを認定。本来ならばパッカーズの勝利のはずが、誤審によりシーホークスの逆転勝ちとなった。後日、NFLは誤審を認めたものの、結果を覆(くつがえ)すことはしなかった。

 この大誤審はスポーツの枠を超え、一般のニュースでも大きく取り上げられることに。それに伴い、オバマ大統領は「審判のロックアウトが早急に解決することをファンは願っている。私がこの件に介入することはできないが、スポーツファンとして一刻も早い解決を望む」とツイッターでつぶやいた。すると、大統領の発言が影響してか、NFLと審判組合は歩み寄り、労使協定に合意。正規審判がフィールドに戻ってくると、オバマ大統領は「アメリカにとって素晴らしい日」と素直に喜んだ。

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