【NBA】21歳で米代表を支える「A・デイビス」という逸材 (3ページ目)

  • 宮地陽子●文 text by Miyaji Yoko photo by Getty Images

 とはいえ、誰でもできる役割ではない。シャシェフスキーHCが言うように、今年のFIBAワールドカップでアメリカが優勝するためには、デイビスの活躍は不可欠だ。

 また、それだけではない。今夏のアメリカ代表の中で、近々ブレイクアウトする選手がいるとすれば、それはデイビスだと予想する人たちも多い。

 4年前の世界選手権(今大会よりFIBAワールドカップに改名)で活躍し、今ではレブロン・ジェームズ(クリーブランド・キャバリアーズ)と並ぶリーグのトッププレイヤーにまで上り詰めたケビン・デュラント(オクラホマシティ・サンダー)も、デイビスを高く評価するひとりだ。今年5月にデュラントが2013-14年のシーズンMVPを受賞した時、祝福のテキストメッセージを送ってきたデイビスに対し、「君もそのうちに取ることができるよ」と返事を送っている。

「今の彼がどれだけいい選手か、だけでなく、この先どれだけいい選手になるかも知っている。彼はMVP級の選手。彼が、『次』の選手だ」と、デュラントはデイビスを賞賛。さらに、「彼は毎日、階段を上っている。まったく恐ろしい」と付け加えた。

 それを聞いて、デイビスは言った。

「リーグでトッププレイヤーのひとりである彼からそう言ってもらえるのは、すごく嬉しい。さらに頑張ろうという気になる」

 もともと努力家のアンソニー・デイビスが、さらにヤル気になってしまった。デュラントではないけれど、まさに末恐ろしい話だ……。

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