【F1】角田裕毅のマシン理解度は85〜90% 昨年予選3位のサンパウロGPで再び快走を見せられるか (2ページ目)
【1/1000秒でも速く走れるように】
ただ、フェルスタッペンのようにマシンの限界ギリギリまで性能を引き出すには、マシンに対する理解度と自信が必要不可欠だ。
それはレッドブル昇格直後から角田が課題として挙げてきたことで、一朝一夕に同等レベルまでいけることではないのは自明だ。だからこそ焦っても仕方がないし、自分が今やれるのは、ほんの少しずつでも前に進み続けることだと、角田はわかっている。
「シーズン途中で移籍して、毎回初めてのマシンと初めてのサーキットの組み合わせで学んでいかなければならなかった。そういう状況で自信を深めていくのは簡単ではなかったですし、まだ100パーセントに近づいているとさえ言えないですね。
(マシンをフルに理解できていれば)自分自身がどのくらい自信を持って臨めるかはわかっていますし、それと比べると90パーセントとか85パーセントくらいですかね。でも、徐々に(理解は)深まってきていると思います」
シーズン中盤からずっと抱えてきたロングランの問題がアゼルバイジャンGPから解消したことで、ロングラン対策のために犠牲にせざるを得なかったショートランのセットアップや、パフォーマンス自体に再び目を向けられるようになった。
それと同時に、フロアやフロントウイングといった新しいパーツも、フェルスタッペン車から1〜2戦遅れで順次投入された。着実にフェルスタッペンとのタイム差は縮まってきている。
だからこそ角田は、今週末のサンパウロGPに向けて不安におびえる必要などない。今までどおりのアプローチでマシンへの理解と自信をビルドアップし続け、1/1000秒でも速く走れるようにプッシュし続けるだけだ。その裏側では、チームのエンジニアたちと努力を続けている。
「ブレーキングをしてターンインしていくすべてのフェーズで、マシンの挙動を最大限に生かせるかどうか。そこはマシンに対してどれだけ自信を持てるかによりますし、レースごとにどんどんよくなってきています。
アプローチとして今週末に何か特別なことをやるわけではありませんし、何か変えるつもりもありません。ただ今回はスプリント週末なので、FP1で可能なかぎり早くそこに適応していけるようにしたいなと思っています」
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