ハミルトンが「44」を掲げ続ける理由。父と二人三脚のレース人生
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記憶に残るF1ドライバー列伝(9)
ルイス・ハミルトン
ルイス・ハミルトンがいかにしてF1で成功を収めたかを語る時、彼の肌の色に触れないわけにはいかないだろう。
「僕はいつだって、周囲からのネガティブなエネルギーをプラスに変えて戦ってきたんだ」
過去を振り返って、今でも彼はことあるごとにそう語る。
F1デビュー当時の若きルイス・ハミルトンと父アンソニー 今となっては信じられないことかもしれないが、2007年にハミルトンがF1にデビューした時、彼の肌の色について嫌悪感にも似た反応を示す人すらいた。F1の主たる部分を構成する"伝統的なイギリス人"たちの眼には、ハミルトンの存在はF1の伝統を乱す危険な存在だと映ったのだろう。
しかしハミルトンにとって、そんな反応を示されることは日常茶飯事だった。カートを始めた子どもの頃から、そうだった。
彼の周囲にはいつも、肌の色にまつわるネガティブな言葉や感情が渦巻いていた。それに腹を立てたり、力でやり返すのではなく、「なにくそ!」という気持ちをモチベーションに変えてきたのがハミルトンだ。
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