ターボをブン回してもパワー出ず。
F1ホンダは高地メキシコで大苦戦
標高2229mのメキシコシティに位置する第18戦・メキシコGPの舞台「アウトドローモ・エルマノス・ロドリゲス」は、その気圧の低さがチームやドライバーにさまざまなチャレンジを要求する。他チームのマシンと比べて冷却性能に難を抱えているMCL32 平地に比べて20%も空気が薄く、マシンが生み出すダウンフォースは小さくなる。モナコと同じ最大空力パッケージで走っても、極薄のウイングで走るモンツァと同じくらいのダウンフォースしか生み出すことができないのだ。いわば、モンツァ仕様のクルマで低速から高速までさまざまなコーナーを走らなければならない。これはドライバーにとって、容易なことではない。
「ここではマキシマムダウンフォースのクルマで走るけど、ダウンフォース量はモンツァくらいしか出ない。それなのにコーナーはいくつもある。それもいろんな特性のコーナーがあるんだ」(セバスチャン・ベッテル/フェラーリ)
「気圧が低くダウンフォースを失うから、クルマが軽い感覚になりスライドしやすくなるんだ。そのうえ、シンプルに見えて実際にはすごくテクニカルで、トリッキーなコーナーの組み合わせも多いし、1周をうまくまとめ上げるのは簡単じゃないよ」(ニコ・ヒュルケンベルグ/ルノー)
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