がんばったぞ、F1ホンダ。2年目のポジティブ要素をちゃんと褒めよう (2ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

「それはすごく大きかったですね。カナダ、その次のバクー(第8戦・ヨーロッパGP)はパワーサーキットだったので、その改良のメリットがあまり見えなかったんですが、アップデートしていなければもっと苦戦していたはずです。本当はこれが開幕時点で目指していた目標値だったんですが、開幕時点ではその半分くらいまでしか達成できていなかったんです」(長谷川祐介F1総責任者)

 信頼性についても、水漏れなどの細かなトラブルはあったものの、エンジンブローや決勝でリタイアを強いられるような致命的な設計ミスに起因するトラブルはなかった。

 アロンソは開幕戦のクラッシュと、第13戦・ベルギーGPでの新スペック投入直後の相次ぐ水漏れで3基を失い年間8基。ジェンソン・バトンは第2戦・バーレーンGPでのギアトレインの破損と、第7戦・カナダGPでの出火で年間6基となったが、こうした突発的な問題がなければ、年間5基のパワーユニット規定どおりでシーズンを終えられていた可能性も十分にある。

「信頼性に関しては、ひとまず合格点をあげてもいいんじゃないかと思います。セッションを止めてしまうようなトラブルや、レースをリタイアしたことも2度ほどありましたけど、レースに出られないレベルではありませんでしたし、2年目という意味では自分たちのなかでは合格点かなと思います。

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