ホンダvsホンダの超高速バトル。インディカー今季2勝目はワンツー (5ページ目)

  • 天野雅彦●文 text by Masahiko Jack Amano  松本浩明●写真 photo by Hiroaki Matsumoto

 テキサスでのグレアムは、タイヤ・マネジメントのうまさで勝利をつかんだ。

「一時はヒンチクリフの独走状態だったが、差が縮まれば自分にもチャンスはあると信じていた。僕らのマシンは最高の仕上がりで、高いスピードを何周も保ち続けることが可能だった。新しいタイヤで走り出してすぐは、タイヤに無理をかけず、少しだけペースを抑えていた。そうすることで、周回を重ねた後にライバルたちより速いラップタイムを刻むことができた」

 そして粘り強く戦う彼に、最後になってチャンスが巡ってきた。

「フルコースコーションが重ねて出され、自分とヒンチクリフの間隔が小さくなった。勝つチャンスがやってきたと感じた。最終ラップではヒンチクリフに高いラインを走ってもらいたかったから、そちらにおびき出すように走った。チャンスはイン側にしかなかったからね。考えた通りにうまくパスができて嬉しい」
 
 レイホールというドライバー、そして彼のチームはこの2シーズンで実力を大きく伸ばしている。また、ポコノ、テキサスと2戦連続で惜しくも優勝を逃したものの、2人のドライバーが高い戦闘力を見せているホンダ・ユーザーのシュミット・ピーターソン・モータースポーツもレベルアップしている。

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