ホンダvsホンダの超高速バトル。インディカー今季2勝目はワンツー (3ページ目)

  • 天野雅彦●文 text by Masahiko Jack Amano  松本浩明●写真 photo by Hiroaki Matsumoto

 今季のホンダはインディ500でようやくシーズン初優勝。超高速オーバルでのレースでシボレーより優位にあるのは、空力効率がよく、低いターボ・ブースト圧のエンジンもパワフルなためだ。8月22日のポコノ・レースウェイでの高速レースも大きなチャンスと見られており、実際、200周のレースで87周の最多リード・ラップを記録したのはホンダ・ユーザーのミカイル・アレシン(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)だった。しかし、アレシンはウィル・パワー(チーム・ペンスキー)に逆転され、ロシア人ドライバーの初勝利も、ホンダのシーズン2勝目も実現しなかった。

 今シーズン残る高速オーバルは、テキサス・モーター・スピードウェイでの600kmレースのみ。実はこのレース、シリーズ第9戦として6月に行なわれたものの、71周を終えたところで赤旗中断になり、76日後にレースの続きが行なわれるというユニークな状況にあった。

 日を改めての再開となったが、6月のレース中断時点でトップだったジェームズ・ヒンチクリフ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)は、8月27日もリードを保ち続けた。ところが、最終ラップでグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が彼に並びかけ、ホンダ勢ドライバー同士による激しいバトルの末に、レイホールがわずか30~40cm差で勝利のチェッカーフラッグを受けた。ホンダにとっての今シーズン2勝目は、インディ500と同様、1-2フィニッシュとなった。

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