【MotoGP】プレシーズンテストでトップタイム。元王者ロッシに「復活の兆し」 (3ページ目)

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira photo by Nishimura Akira

「(開幕までには)おそらく、いい体調で戻ってくるんじゃないの」とペドロサは気にした素振りも見せないが、ロッシは「前回のテストではマルケスはペドロサより速かったので、今回彼が走行していれば自分たちよりももっと速かった可能性がある。それが気になるところ」と、正直に述べている。

 不在がさらに大きな存在感を他の選手に与える今のマルケスの底知れなさは、ロッシこそがもっともよく理解できるのかもしれない。

 そのロッシは、昨シーズン終了時「2014年前半のパフォーマンス次第で今後の去就を決めたい」とも話していたが、セパンテストをトップタイムで終えた今、来年以降の契約更改と交渉を単年ではなく2年で検討したい、と明かした。

「去年はいいときもあったものの、シーズン最後までトップとの差を詰めることができなかった。そこが心配だったんだけど、今はそんなに悪くない。ピットボックスの中でも、いい雰囲気で仕事をできている。プライオリティは(現役を)続けることさ」

 ペドロサ、ロレンソ、マルケスという現在のトップスリーと互角に戦えるかどうかに関しても、今回の成果で良い感触を得たようだ。「わからないけど、そうでありたいと思う。がんばるよ」と、自信ありげな表情を見せた。

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