【競馬予想】エリザベス女王杯、レガレイラは「今度こそ」人気に応えることができるのか (2ページ目)
確かに今回の出走メンバーには、リバティアイランド、ブレイディヴェーグ、チェルヴィニアなどトップクラスの牝馬はいない。その意味では、レガレイラが過去に牡馬相手のGIで戦ってきた面子と比べて、メンバー構成は明らかにラクになっている。
また、聞くところによると、陣営はローズSのあとはエリザベス女王杯に向かう、と当初から決めていたという。ここが狙いの一戦であることも間違いない。
となれば、今度こそ人気に応えてもおかしくないが、はたしてどうか。
やはり気になるのは、前走のローズSである。最後の直前では猛然と追い込んできたが、前の馬を捕まえられるほどの脚だったか? というと、そこまでではなかった。関西の競馬専門紙記者が言う。
「このとき、レガレイラの終(しま)い3ハロンは33秒1。勝ったクイーンズウォークが33秒5。直線を迎えてからの両馬の位置関係を考えれば、レガレイラは32秒5くらいの脚を使わなければ届かなかったと思います。それは、ほぼ不可能でしょう。
であれば、道中の位置取りをもう少し前にすればいい、と思うかもしれませんが、この馬にはそれができません。そこに、この馬が人気に応えられない一番の原因があると言えます」
その「一番の原因」とは何か? 専門紙記者は「この馬の成長力」だと言う。「具体的に言えば、トモに力がつききっていない、ということです」。
そのため、後肢のけっぱり、つまり地面を蹴る力が弱い。おかげで、スタートで出負けしてしまうのである。だからといって、無理に位置を取りに行けば、自慢の末脚が鈍る。ゆえに、最後方追走から直線勝負という、極端な戦法を取るしかないのだ。
先の専門紙記者が続ける。
「ダービーのあと、長い休養期間がありましたから、その弱点をカバーするぐらいの成長を期待していたんですが......。その答えが、前走の敗戦。あれでは、さして春先と変わりません。少しがっかりしました。
今回は、前走後の調整でどれだけよくなっているか、なんですが......。相変わらず弱点を抱えたままだと、ここ3戦と同じような結果になってしまうかもしれません」
それでも、多くの競馬ファンの脳裏に刻まれているのは、ホープフルSでの圧巻の勝利である。シンエンペラーら退けた相手を考えても、さすがに無視はできない。
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