世界ナンバー1のイクイノックスの妹がついにデビュー ガルサブランカの実力は

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

厳選!2歳馬情報局(2023年版)
第11回:ガルサブランカ

 現役の競走馬のなかで、現在「世界ナンバー1」の評価を受ける馬の妹がまもなくデビューを迎える。

 美浦トレセンの木村哲也厩舎に所属するガルサブランカ(牝2歳/父キズナ)である。

ガルサブランカの兄には、現在世界ランキング1位のイクイノックスがいるガルサブランカの兄には、現在世界ランキング1位のイクイノックスがいるこの記事に関連する写真を見る「世界ナンバー1」という同馬の兄は、国内外のGIを4連勝中のイクイノックス(牡4歳/父キタサンブラック)。2021年8月にデビュー戦を快勝すると、続くGII東京スポーツ杯2歳S(東京・芝1800m)でも後続に2馬身半差をつける圧勝劇を披露して、翌年のクラシック有力候補に躍り出た。

 そのクラシックでは、GⅠ皐月賞(中山・芝2000m)、GⅠ日本ダービー(東京・芝2400m)といずれも2着に終わったが、秋には古馬と激突する中距離路線に参戦。まずはGI天皇賞・秋(東京・芝2000m)で古馬一線級を下して、念願のGIタイトルを手にした。

 そして、続くGI有馬記念(中山・芝2500m)でも4コーナーを回った時点で先頭に並びかける横綱相撲のレースを見せて完勝。年度代表馬にも輝いて、名実ともに日本の「現役最強馬」に君臨した。

 4歳になっても同馬の勢いは止まらず、春には海外GIのドバイシーマクラシック(3月25日/UAE・芝2410m)で戴冠。好スタートからハナをきると、直線でも後続を突き放す圧巻の走りを見せた。世界に衝撃を与えるレースぶりで、その直後にロンジンワールドベストレースホースランキングの1位の座に就いた。

 その後、帰国して挑んだGI宝塚記念(6月25日/阪神・芝2200m)も勝利。怒涛のGI4連勝を飾っている。

 その偉大な馬の妹が、ガルサブランカ。無論、同馬への注目度は高いが、陣営の評価はどれほどのものなのか。関東競馬専門紙のトラックマンが、兄も管理する木村厩舎で話を聞いてきた。

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