例年以上に豪華メンバーが集結した中山記念。先を見据える実績馬よりも非根幹距離を得意とする大穴2頭に要注意 (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by photo by Eiichi Yamane/AFLO

 また、ここから始動する有力馬たちは、あくまでもここはひと叩きと考えて、目標を先に見据えている馬が多いです。そういう意味では、上位人気が予想される実績馬については、例年以上につけ入る隙があるのでは? と見ています」

中山記念での一発が期待されるドーブネ中山記念での一発が期待されるドーブネこの記事に関連する写真を見る こうした状況を踏まえて、坂本記者は2頭の伏兵馬に注目する。

「1頭目はドーブネ(牡4歳)です。2021年の千葉サラブレッドセールで5億円近い落札額で話題を呼んだディープインパクト産駒が、ようやく軌道に乗ってきた印象です。

 新馬戦(札幌・芝1500m)、オープン特別のききょうS(中京・芝1400m)とデビュー2連勝を飾りましたが、当時はまだ"緩さ"が目立っていました。新馬戦の前から、陣営も『本当によくなるのは先々』とよく言っていたのを覚えています。

 そこから、3歳夏を越して2勝クラス、3勝クラスを連勝。前走のオープン特別・白富士S(1月28日/東京・芝2000m)では、最内枠から好スタートを決めてすんなりハナを奪って、直線でもしぶとく脚を使って2着と好走しました。キレ味抜群の素質馬サリエラに1馬身4分の1差と食い下がったことは、評価できると思います。

 気性的に(使われるレースは)マイル以下に寄っていくかと思いきや、2000m戦でもこれだけ走れたのは、充実している何よりの証でしょう。もちろん、今回は相手が強くなりますが、1ハロンの距離短縮は間違いなくプラスだと思いますし、中山の開幕週の馬場も逃げ・先行馬にとっては好材料です。

 1800m戦も3戦2勝。人気的にもそれほどマークがきつくなるとは思えませんから、レジェンド・武豊騎手がマイペースの逃げにうまく持ち込めば、"あれよあれよ"があっても、不思議ではありません」

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