香港国際競走は日本馬の「4レース独占」も夢ではない。馬券面で妙味がありそうな海外馬もチェック (3ページ目)

  • 土屋真光●撮影・文 text&photo by Tsuchiya Masamitsu

 昨年の勝ち馬スカイフィールド(香港/せん6歳)や、デュークワイ(香港/せん7歳)も安定度は高い。さらに、一発の魅力を秘めるのが、シンガポールのリムズコジオスコ(せん5歳)。3か月の休み明けの前走は、持ったままで後続に4馬身差をつけて逃げ切った。勝ちタイムの1分8秒29もまだまだ詰められるだろう。

 香港マイルはなんといっても、同レース3連覇を目指すゴールデンシックスティ(香港/せん7歳)の存在が大きい。ただ、絶対的だった過去2年と異なり、昨シーズンは2敗を喫した上に、7歳という年齢も懸念材料だ。前走でも健在ぶりを示し、騎乗するホー騎手は「良馬場ならもう負けない」と気を吐くが、これを脅かす存在がカリフォルニアスパングル(香港/せん4歳)だ。

 同馬はゴールデンシックスティ相手に2戦2敗だが、いずれも2着で、3着以下を大きく突き放した。強力な先行力は、2017、18年に香港マイルを制した往時のビューティージェネレーションを髣髴とさせる。連下の穴では、モアザンディス(香港/せん6歳)とエクセレントプロポーザル(香港/せん6歳)の「決め手勝負」の2頭を推したい。

 香港カップは、地元のこの路線の総大将であるロマンチックウォリアー(せん4歳)が、強力な日本の先行勢相手にどのような競馬を見せるかに注目だ。今シーズンの初戦となった、同じ距離のレースである前走の香GⅡジョッキークラブCでは、香港馬同士のレースとしてはレコードタイムとなる1分59秒23をあっさりと記録している。同馬の能力は、同距離のGⅠ天皇賞・秋を制したイクイノックス級といっても大げさではない。

 また、ロマンチックウォリアーと3戦していずれも3着に敗れているものの、混戦に強いのがトゥールビヨンダイヤモンド(香港/せん6歳)。昨年の3着馬ロシアンエンペラー(香港/せん5歳)とともに、軽視は禁物だろう。

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