秋華賞でスターズオンアースを脅かす存在は? 穴党記者は馬場次第で浮上する2頭の伏兵を推奨 (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

「GIですし、舞台設定からしても、各馬が色気を持って早めに動き出しそう。実際、GIII紫苑S(9月10日/中山・芝2000m)でハナをきって2着に粘ったサウンドビバーチェ(牝3歳)など、先手を狙ってきそうな馬がちらほらいます。

 あくまでも天候次第ですが、そういった流れになると、一瞬のキレ味で勝負する馬には厳しい感じがします。それでも、適度に上がりがかかる展開になれば、タフなレースに対応できる差し、追い込み勢にもチャンスが巡ってくるのではないでしょうか」

 そういった状況を踏まえて、吉田記者は「有力どころでは、キングカメハメハ産駒のスタニングローズ(牝3歳)が面白そう。オークス2着は決してフロックではありません」と、前哨戦の紫苑Sを快勝したスタニングローズを有力視する。

 そのうえで、穴馬候補には2頭の名前を挙げた。

「週末の天気予報は読みづらいですが、もし日曜日まで天気が持てば、まずウインエクレール(牝3歳)が狙い目です。

 関東馬ですが、先週の追い切り後に栗東に輸送されました。10月9日には坂路で大きめに動かし、12日の最終追い切りでは、鞍上の松岡正海騎手が美浦から駆けつけて、CWで機敏な動きを披露しました」

 春には、オークストライアルのリステッド競走・スイートピーS(5月1日/東京・芝1800m)を快勝して優先出走権を獲得したが、陣営は将来性を重視してオークスをスキップ。秋に備えてきた期待馬だ。

「まだキャリアが浅く、やや重のスイートピーS、洋芝の札幌遠征といったローテーションによって、目立った走破時計もマークしていません。これが、この馬の本質を見誤らせています。

 父はディープインパクトで、回転の速いピッチ走法が売り。470kg前後の馬体重で、体長がある分、ストライドが多少なりとも稼げるのもプラス要素です。ここ2走の行き脚や、道中の折り合いから、位置取りも自在に運べる算段。軽い芝でなら、これまで秘めていた能力が開花する可能性が多分にあります。

 半兄には香港でGIを2勝したウインブライトがいますし、穴としての魅力は十分です」

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