函館スプリントSはコースと縁深い「超スピード馬」が逃げきるか。名スプリンターの産駒も連対の可能性大 (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 もう1頭はジュビリーヘッド(牡5歳、栗東・安田隆行厩舎)を挙げたい。同馬の父ロードカナロアは言わずと知れた名スプリンターで、産駒は近年の芝短距離戦線で好成績を残し続けている。過去10年の芝1200m重賞では11勝と、全種牡馬の中で最多の勝利数を記録している。

 この函館スプリントSでも、2020年に本馬と同じ安田隆行厩舎所属のダイアトニックが勝利。同じ洋芝の札幌で行なわれた重賞では、やはり同厩舎のダノンスマッシュが2019年に、レイハリアが2021年にGⅢキーンランドCを勝利している。

 ジュビリーヘッドは前走の船橋S(中山・芝1200m)を勝ってオープン入り。芝1200mでは9戦4勝、2着3回、3着1回と連対率77.8という好成績を残している。函館では1戦して2着。札幌では、昨年の札幌スポニチ杯(2勝クラス)で2着に1馬身3/4差をつけて快勝している。

 昨暮れ以降は阪神や中山の準オープンでも好走を続けているように、経験を積んで力をつけている。1年ぶりの洋芝競馬で、さらに素質を開花させる可能性も十分だ。

 以上、今年の函館スプリントSは昨年の覇者ビアンフェと、ロードカナロア産駒ジュビリーヘッドの2頭に期待する。

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