2022.04.14

「無敗の2億7000万円馬」が皐月賞に挑む。芝コースは2戦目も、「日本を代表する名牝系」の血は信頼度抜群

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 4月17日、中山競馬場で3歳馬によるGⅠ皐月賞(芝2000m)が行なわれる。

 今年の「牡馬クラシック」第1弾となるこのレース。昨年の最優秀2歳牡馬ドウデュース、GⅠホープフルSを勝ったキラーアビリティ、GⅡ弥生賞ディープインパクト記念を勝ったアスクビクターモア、GⅡスプリングSを勝ったビーアストニッシドなど、今年は主要レースの勝ち馬が順調に調整されてきており、白熱した争いが予想される。

 このレースを血統的視点から占ってみよう。今年の皐月賞は、レースに縁のある血統馬が多く出走してくる。そのなかから筆者が筆頭に挙げたいのがデシエルト(牡3歳、栗東・安田隆行厩舎)だ。

前走の若葉Sでデビューからの3連勝を飾ったデシエルト前走の若葉Sでデビューからの3連勝を飾ったデシエルト この記事に関連する写真を見る  同馬は当歳時のセレクトセールで、2億7000万円(税抜)で落札された超高額馬。今回の出走馬のなかでもっとも高額の馬となる。昨年12月、阪神のダート1800mを7馬身差で圧勝してデビューを飾ると、続く1勝クラス(中京・ダート1800m)も勝利。初の芝コースでのレースとなった前走の若葉S(阪神・芝2000m)も3馬身差で逃げきり、3戦3勝で皐月賞に駒を進めてきた。

 父ドレフォンは米GⅠBCスプリント(ダート6F)を勝ったスプリンター。この3歳が初年度産駒で、本馬の他にはGⅢ札幌2歳S(芝1800m)を勝ったジオグリフなどを出している。全勝利数の約4分の3がダートという傾向があるが、距離別勝利数では1800mが最多の20勝(ダート17勝、芝3勝)で中距離適性も見せている。デシエルト自身もすでに2000mを克服しているだけに、距離に対する不安はなさそうだ。

 デシエルトの魅力は母系の血統。母アドマイヤセプターは2015年の皐月賞、GⅠ日本ダービーを勝ったドゥラメンテの全姉。ドゥラメンテの産駒は、タイトルホルダーが昨年の皐月賞で2着に入り、そのあとにGⅠ菊花賞を制覇。先週のGⅠ桜花賞でも産駒スターズオンアースが勝利した"旬"の血統だ。