「ウマ娘」で再注目のゴールドシップ。皐月賞で見せた輝き、数々の伝説レース
配信が始まって1年以上が経った今も人気の「ウマ娘 プリティーダービー」。ゲーム内ではもちろん、実際の競走馬としても人気のあったゴールドシップを、皐月賞を中心に振り返る。(2021年4月12日配信)
「ウマ娘 プリティーダービー」というゲームが大ヒットしている。2021年2月末に配信が開始されると、約1カ月半で500万ダウンロードを突破。アニメ放送やヤングジャンプで漫画連載されるなど、何かしらのメディアで「ウマ娘(うまむすめ)」という独特の響きを耳にした人も多いのではないだろうか。
2012年皐月賞で優勝したゴールドシップ。破天荒な伝説はここから始まった ゲームのストーリーも独特だ。実在した競走馬を"擬人化"した「ウマ娘」たちが、トレーニングや経験を積みながらレースに挑んでいく。登場するウマ娘は、過去の名馬を擬人化しており、スペシャルウィークやサイレンススズカ、トウカイテイオーなど、競馬ファンなら誰もが知る馬名がそのままキャラクター名になっている。一人ひとりの性格やストーリーもまた、モデルとなった競走馬をベースにしている。
ウマ娘の中でも、ひときわ異彩を放つキャラクターがゴールドシップだ。破天荒かつ誰も予測できない自由な行動で周囲をかき乱し、強めの口調でまくし立てる。そんな性格がファンから愛されている。
もちろん、このウマ娘の性格は、モデルとなった競走馬ゴールドシップの性格を受け継いだもの。そう、ゴールドシップこそ、歴史に残る破天荒なサラブレッドだった。そして、その個性を最初に世に知らしめたのが、2012年のGⅠ皐月賞(2012年4月15日/中山・芝2000m)だったのである。
ゴールドシップは、2歳の7月にデビューすると、皐月賞までに5戦3勝、2着2回と安定した成績を積み上げた。しかも5戦目には、名馬の登竜門とされるGⅠII共同通信杯(東京・芝1800m)を勝ち、世代の主力とされていた。
競走馬は3歳になると、一生に一度のクラシックレースを同世代と戦う。牡馬にとっての第一弾が皐月賞だ。ゴールドシップもこの舞台に駒を進め、4番人気でレースを迎えた。
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